こんにちは、Jomaです。
重松清さんの「青い鳥」をきっかけに色々な本を読んでみようと思い、今回は同じく重松清さんの「とんび」という作品を読んでみました。
今回はリアルな感想と、どのような人にオススメかということをお伝えできればと思います。
作中の好きな言葉もまとめているので、そちらだけでも見ていただけると嬉しいです。
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あらすじ
昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう―。アキラへの愛あまって、時に暴走し途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。
内容紹介(裏表紙より)
ヤスさんと美佐子さんとのあいだに生まれたアキラ。
幼少期は楽しく過ごしていたものの、ある悲劇によって少しずつ関係がぎこちなくなってきます。
自分とは違い優秀に育っていくアキラと、頑固でなかなか素直になれないヤス。
ヤスさんはそれに加え、多くの父親が抱える「年頃の子供との関わりにくさ」にも直面します。
「とんび」はそんな不器用なヤスさんが、時には周りの力を借りて、少しずつ親子が向き合っていく物語です。
こんな人におすすめ
- 家族愛を感じたい人
- 子どもを育てた経験がある人
- 頑固な人にイライラしない人
この本は内容的に、女性より男性の方が心に刺さるかもしれません。
物語の多くは父親であるヤスさん視点なので、男性の方が共感などは多いと思います。
また子どもを育てた経験がある人は「こんなこと自分にもあったな」と懐かしくなるかもしれません。
家族を想うばかりに、素直になれないヤスさん。
この作品では『家族愛』をたくさん感じることが出来ます。
またヤスさんはかなり頑固でザ・昭和の男という感じなので、頑固な人が苦手な人には合わないかもしれません。
読了してみて、その頑固さも良さだなとは感じていますが…
感想
『とんび』
【感動】★★★☆☆
【涙】★★☆☆☆
【おすすめ度】★★☆☆☆
おすすめ度は少し低めです。
冒頭にも紹介した「青い鳥」で重松清さんの作品に期待していた分、自分に合わなかったときのガッカリ度は少し高めでした。
ただ自分が成長して子どもを育てるようになったら、また読んでみたいですね。
見方が一気に変わりそうです。
この作品は家族愛がすごくて、涙もろい人にはすごくあっていると思いますが、昭和の話という事もあり考え方などが少し堅いです。
先程も書いたように、主人公のヤスさんが頑固な性格なので、本を読んでいてイライラしてしまうこともありました。
しかし、中にはそれらも踏まえて「面白い・泣けた」などと言っている方も大勢いるので、人それぞれではないのかなと思います。
本は内容はもちろんですが、自分が育ってきた環境や過去によって感じ方が大きく左右されると思っているので、迷ったら読んでみるのがおすすめです。
ドラマ・映画にもなっていた
「とんび」は2013年にTBSでドラマ化、2021年に映画化もしていました。
ドラマが人気だったこともあり映画化をしたようです。
ドラマではヤス役が内野聖陽さん、アキラ役が佐藤健さん、映画ではヤス役が阿部寛さん、アキラ役が北村匠海さんと、とても豪華です。
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好きな言葉・名言(一部ネタバレ含む)
「ええか、ヤス、お前は海になるんじゃ。海にならんといけん」
とんび P108
「雪は悲しみじゃ。悲しいことが、こげんして次から次に降っとるんじゃ、そげん想像してみい。地面にはどんどん悲しいことが積もっていく。色も真っ白に変わる。雪が溶けたあとには、地面はぐじゃぐじゃになってしまう。お前は地面になったらいけん。海じゃ。なんぼ雪が降っても、それを黙って、知らん顔して呑み込んでいく海にならんといけん」
「ええか、わしはおまえの足手まとにだけはならんけえの。わしのことは心配せんでええ、おまえはおまえで一生懸命やってこい。足手まといになるくらいなら……首くくっちゃる」
とんび P290
おまえは母に命を守られ、父に育てられ、たくさんのひとに助けられて、成人式を迎えるまで大きくなった。それをどうか、幸せだと思ってほしい。生きて在ることの幸せを噛みしめ、育つことの喜びを噛みしめて、これからの長い人生を生きてほしい。感謝の心を忘れないおとなになってほしい。母に、まわりのひとたちに、そしてなにより父に―おまえを世界の誰よりも愛してくれた父に、いつか、ありがとう、と言ってやってほしい……。
とんび P352
「子どもに寂しい思いをさせるな」
とんび P405
海になれ。
遠い昔、海雲和尚に言われたのだ。
子どもの悲しさを呑み込み、子どもの寂しさを呑み込む、海になれ。